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天高く猫眠る星シリーズ

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  『クマが主人公で信州を舞台にした小説を書こう!』

 天高く猫眠る星シリーズは、友人のほんの一言から始まりました。

 当時、フレーバーハウスという紅茶専門店に入り浸っていた私は、暇な時間にちょこちょこと短編小説をノートに書きつけていたのです。そこへ高校の後輩たちがやってきて、あれこれと話しをしながらキャラクター設定をしていったのが最初でした。もちろん、キャラクターのほとんどが実在の人物を元にしていますから、性格付けなどはほとんどそのままです。書き進める段階でもどうしても困った時には、当人たちの顔を思い浮かべて実際のエピソードを思い出すだけで筆が進むという書いていても楽しい時間でしたね。

 最初の第一話を書いていた時には、とてもこんな長い話しになると思っていなかったので、途中で何度か構成を変更しています。そのせいかどうか、中心人物が何度か入れ替わります。つまり、この話しには所謂ところの主人公にあたる人物がいません。出てくる全員が主人公であり、その時の他の人物が脇役になります。また、一人称になったり三人称になったりするにもそのせいです。・・・本当は作者の実力が無いせいですけどね。

 第一話を書き上げた後、実際にこのシリーズの全体構想がまとまったと言えるでしょう。とにかく最後に誰かに「天高く猫眠る星」という言葉を言わせようと、この時それだけははっきりと決めてあったのだけは強烈に覚えています。ただ、それが第五話に入るまで、いえ入ってからも誰がこの台詞を言うことになるのかは分かっていなかったんです。結局のところは最後の台詞は三好少尉に言ってもらいましたが、それが結果として第二シリーズが始まるきっかけになったと言えると思います。

 キーワードはいくつかあったのですが、「クマ」、「信州」、「サイボーグ」、「猫」、「星」・・・。ほとんど落語の三題噺みたいな状況でスタートをかけたのですが、それがかえってよかったのかもしれません。その他の登場人物もだいたいがフレーバーハウスに出入りしていた人物たちです。だって、彼らの方からネタを持ってきてくれますから・・・。指田少佐の周りには、桂中尉、柴野中尉、湯浅中尉の三人娘を配置しました。下村室長、ホトギ局長、高橋室長、三好少尉、ソルトリバー博士・・・。みんな出演してもらいました。いや、勝手に出演させてごめんなさい。

 第一シリーズから暫く時間を置いてから三好少尉を中心にした話しを書こうという感情が高まってきました。まぁ、実際の生活の中でも一番ネタを多く提供してくれていたというのもあって、三好少尉がもっと出てきてもおかしくないという一部の読者からの抗議もあった・・・ということも付け加えておきます。ところがこの第二シリーズには決定的に困ったことがあったのです。

 キーワードが始めからたくさんあった第一シリーズと違って、この第二シリーズにはキーワードがほとんどなかったのです。シリーズ名となっている「空翔ける羊飼いの群れ」というのもなんとなく語呂で付けたようなところがあって、最終的には羊飼いに関わる言葉は本文中には出てきません。主人公だけが決まっているというのが、この第二シリーズでした。でも、最後のところで湯浅中尉に「お帰りなさい」と言ってもらうという部分だけがかなり早い段階で決まっていました。自分の頭の中でその情景だけが強く浮かんでいて、どうやったらそこへ持っていけるかだけをずっと考えていました。また、もう一つ決めていたのは桂中尉を消し去ることでした。これは実際の生活の中で彼女が我々の前から姿を消したことに起因しています。ネタの提供をしてもらえないのであれば、それ以上小説の中で描くことはできないような気がしていたのです。

 書き進むにつれてキーワードが増えていきます。「ファズアース」、「POWLA」、「リアム」、「ハスラム」・・・。第一シリーズとは違って造語が多いですね。三好少尉が主人公と言っても途中からはほとんど画面上には出てこない状況で、本当にこの話しは最後までいくのかと何度も思いました。でも、無事に信州に夕焼け空の中で湯浅中尉に決め言葉を言ってもらってホッとしたのを覚えています。

 そして第三シリーズですが、実は見事に途中で失くしました。どこへいってしまったのでしょうか。書き始めたことは書き始めたのですが、現在ではどこにも残っていません。もしかするとMacの中に入れたまま消去してしまったのかもしれません。なので、これから書こうとしているシリーズは第四エピソードにあたる部分です。舞台はバーミリオンキャットを中心にシリーズを通じて、これまでも主人公たちをさしおえて活躍し続けてきた元連邦委員長が最後の旅にでかけます。きっと失くしたものを捜しにいく旅になると思います。いったい、何を捜しているのか、何を見つけなければならないのか、それが追々明らかになっていきます。完成はいつになるのかも分かりませんが、もしよければ最後までお付き合いください。

 今度の最後のシーンは何でしょうかねぇ?最後ではないですが、途中のシーンとして誰かさんの結婚式は挿もうと思っています。まぁ、そういう意味で今でもネタを提供して続けてくれる某夫婦には感謝いたします。
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